
実験では、増殖中のB型肝炎ウイルスをもつマウスに対し、このウイルスを特異的に標的とするsiRNAを封入した脂質粒子が毎日投与されました。 これまでの研究で用いられていたむき出しのsiRNAと比較して、封入型siRNAはきわめて効果的にウイルスの増殖を阻害し(最終投与から最長7日間)、効果ははるかに低用量で示されました。そのうえ、この封入型siRNAは週に1回投与するだけで最長6週間にわたってB型肝炎ウイルスに対する持続的活性を示しました。 この研究の結果は、siRNAを利用した治療法の実現に向けた重要な一歩です。 B型肝炎ウイルス(HBV)を標的とする化学修飾した低分子干渉RNA(siRNA)を脂質に封入し、有効性をHBV増殖の生体内マウスモデルで検討しました。 HBV RNAを標的とする安定化したsiRNAを特殊なリポソームに組み込んだ安定的核酸脂質粒子(SNALP)を作製し、HBVが増殖しているマウスに経静脈投与しました。 未処理siRNAと比較して向上したSNALP-siRNAの有効性には、血漿および肝臓での半減期延長との相関が認められました。3 mg/kg/日の静脈注射を3日間行うと血清のHBV DNAは 1.0 log10以上減少しました。 HBV DNAの減少は特異的で濃度依存的なものであり、投与後7日間持続しました。さらに、週1回6週間の投与でも血清HBV DNAの減少が認められました。 この研究により、生体内モデルでのsiRNAの効力およびsiRNAを介する遺伝子 サイレンシングの持続時間が大幅に改善されました。 この論文の原文は、ネイチャー誌で確認してください。 |
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| エキストラバージンオリーブオイルの潜在的鎮静作用 | |
食通なら誰でも「最高のオリーブオイルに散財しても絶対後悔はしない」と言うことでしょう。 だが、これにまた別の根拠が出てきました。 搾りたてのエキストラバージンオリーブオイルには、非ステロイド系抗炎症薬の一種であるイブプロフェンの鎮痛作用に類似した働きをもつ化合物が含まれているのです。 P Breslinたちによれば、オレオカンタールという化合物はイブプロフェンと化学構造が異なるにもかかわらず同じ痛覚経路を抑制します。 また、イブプロフェンとオリーブオイルのオレオカンタールはともに、用量依存的な咽喉刺激感をもたらします。 Breslinたちは、1日50 gのオリーブオイルの摂取は、鎮痛剤としてのイブプロフェンの成人推奨用量の約10%に相当すると計算しています。 したがって頭痛には効き目がないでしょうけれども、オリーブオイルの規則正しい摂取によって、癌リスクの低下などイブプロフェンの長期的作用と同じ効果が得られる可能性はあります。 Breslinたちは、よく話題にのぼる地中海ダイエットの効果の中には、これで説明できるものもあるのではないかと述べています。 この論文の原文は、ネイチャー誌で確認してください。 |
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B型肝炎ウイルスを標的とする小さいRNA分子を、ヒトの治療に利用可能な低用量で送達する方法が発見されました。 D Morrisseyらは、いわゆる低分子干渉RNA(siRNA)を脂肪に似た脂質粒子に取り込ませました。この脂質粒子が血液中の分解酵素からsiRNAを保護するため、マウスに注射したsiRNAは安定性が高まり、治療効果を示すのに必要な用量が低下しました。 通常であればRNA分子は分解酵素によって細胞内や血液中で分解されてしまいます。 これまでの研究では、ヒトで治療効果を示すのに必要なsiRNAの量が核酸の安全な曝露量をはるかに超えていました。 Morrisseyらの研究により、臨床的意味をもつ用量でのsiRNA投与が可能となるでしょう。 |
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